ランタンの仕組み(1)

しろ@野外飲み

2014年07月16日 12:00

「ランタンってなんで光るの?」って聞かれ

そーいやちゃんと説明できないなって思ったので纏めてみることにしました。

夏休みの自由研究w


光ってる部分はマントルと言います。

まずはこのマントルの光る仕組みです。

売ってる状態では布でできた袋状のもので、

これをランタンに付けてカラ焼きすると光るようになります。


Coleman(コールマン) マントル(21A型)


バーナーが下向きの場合は吊り下げ式を使います。
付属のひもで結わいて余った紐は切ります。
しっかりつけないと移動中に落ちてものすごくがっかりしますw



Coleman(コールマン) マントル(シンフォニー型)3枚入り


バーナーが上向きの場合は提灯式を使います。
上から被せて引っ掛けるだけなので、こっちの方がセットはラクかも。
(中には上下を縛るものもあります)
吊り下げより振動に強いような気もします。
基本はこの2種類です。



マントルが発明されるまでは、当時使われていたガス灯は

ただ炎を出すだけでした。

コールマンのルミエールランタンみたいな感じ。


Coleman(コールマン) ルミエールランタン+純正LPガス燃料[Tタイプ]【お得な2点セット】


ポイント還元率が高くOD缶が1つ付いてくるのでおススメです。
サイトの雰囲気作りにはバッチリです。



【裸火ガス灯】 改良され扇形に炎が出るタイプです。


それが1885年、カール・ヴェルスバッハによりマントルが発明され

現在のランタンのようにとても明るくなりました。

ヴェルスバッハはトリウム溶液に浸した綿糸を炎にかざすと

白く輝くことを発見します。

さらに、トリウムとセリウム硝酸塩の混合液に浸すと発光力が増し、

ガスの裸火に被せると6倍の明るさになりました。

綿でできたマントルはカラ焼きをすることによって綿が燃え尽き

硝酸トリウムと硝酸セリウムの酸化物が残ります。

(綿以外にも麻や人絹(レーヨン)も使われたそうです)

カラ焼きした後の白いものはトリウムとセリウムの酸化物なので

非常に脆いです。

指で触るとボロボロ崩れてしまいますが、ランタンにはなくてはならない

大切な部分です。

この発明は非常に革命的で、街頭照明として世界中で使用されました。

日本では従来の裸火のガス灯と区別する為に白熱ガス灯や

ガスマントル灯などと呼ばれています。


【白熱ガス灯】



カール・アウアー・フォン・ヴェルスバッハ(1858~1929)



ヴェルスバッハはオーストリアの科学者/発明家で

マントル以外にも世界的な発見・発明をしています。

科学者としては希土類元素であるプラセオジムとネオジムを発見しました。

プラセオジムはガラスやタイルなどの黄緑色の着色剤として

用いられています。

ネオジムはブラウン管テレビのガラスに添加され、テレビ画面のコントラストを

上げるのに用いられました。


発明家としては前述のマントルを発明し、さらにガスマントルの改良のために

金属ワイヤを使う発明を行い、オスミウムワイヤの製造法を発明しました。

このオスミウムワイヤは電球のフィラメントの製造法に発展し、

従来の炭素フィラメントに比べて電球の明るさ、耐久性の大幅な向上をもたらしました。


【オスミウム】
青灰色の非常に硬い金属で触媒・耐食性合金・フィラメントの材料として用いられる。


また、1903年には、セリウム70%鉄30%の合金の発火石の特許を発明し、

この発火石は、現在もライターやガス器具の発火装置などに広く使われています。



次回はランタンの歴史としくみです。


参考文献:wikipedia



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